平成以前は、プレスリリースをマスコミに向けて送付する方法は、インターネットが発達するまでは、郵送またはFAXしかありませんでした。
しかし、令和の時代では、ネットでプレスリリースを送付する仕組みが進化しており、それに伴い、ライターおよび広報担当の選択肢は増えました。
この記事では、予算に応じたプレスリリースの送付方法の選び方および送るタイミングについて、70社を超えるクライアントへ提案してきた経験ベースでご説明いたします。
もしプレスリリースの送り方に自信がなければ?
広告予算がない中小企業こそ活用したいプレスリリース
中小企業やフリーランスの場合、大手企業のような潤沢な広告予算がないため、存在を知ってもらうためにさまざまな戦略を考える必要があります。予算がなくても始められる方法の中で有効な手段の一つが、プレスリリースです。
プレスリリースは、認知度を高めるためにマスコミ掲載を狙って送る文書。一般的にはA4用紙数枚で作成する文書ですが、その配信方法は、ネットリリース配信、FAX送信、メール送信、記者クラブへの持ち込みなどいろいろな手段があります。
このうち、ネット配信以外の方法は、交通費や郵便、通信費だけで予算をおさえるための方法としてスタートアップや中小企業が定常的に行う手法として選ばれやすいものです。
ゼロ円プレスリリース配信?
ちょっと前までは、FAXで送る手法が主流でした。今でも一部のテレビや新聞では、FAXでのリリースしか受け入れないところもあります。しかし、FAX番号を調べることが手間であることと、そもそも、中小企業やフリーランスは、FAX自体を持っていないことも多く、ちょっと現実的でない手法になりつつあります。
過去の交換した名刺をひっくり返して、記者のFAX番号やメールアドレスを探し出し、そこへ送付するのも悪くはないですが、そもそも担当の記者かどうかも定かでないので「担当でなければ、担当者へつないでいただけますか?」のような形で出すコミュニケーション上の配慮が大切です。
ウェブサイトから送信方法を見つける時代
メディアによってはウェブサイトに「プレスリリースはこちらへ」というメールアドレスを明記していたり、投稿フォームを用意していたりしますので、メールやウェブフォームで送信することもやりやすい環境にあります。自分がよく見るメディアにそのような窓口がないか探してみると良いでしょう。
記者クラブへの持ち込みについても、「そんな方法があるのを知らなかった」という方が多いですが、電話をして持ち込み方を聞くだけですので、実はそんなにハードルは高くないです。郵送だけで済む方法もあります。なお、記者クラブの所在地については、弊社のサイトのコラムでご案内しているのでそちらをご参照ください。
記者クラブへ送るのは無料で誰でもできる
記者クラブは、公的機関(官公庁や役所など)や業界団体などの各組織を継続取材するために、大手メディアが中心となって構成されている任意組織です。それぞれの担当記者が情報(=プレスリリース)を手ぐすね引いて待っている場所なので、関連性のある情報であれば、御社のプレスリリースを喜んで受け取ってくれます。(当然のことながら費用はかかりません)
全国各地、大抵の場合は地元の都道府県庁、市町村役所、商工会議所に存在しています。もちろん、簡単ではありますが送るためのマナーや作法もそれぞれの記者クラブにありますが、電話でコミュニケーションがはかれるので、気軽にアプローチしてみることをおすすめします。
ネットリリース配信はどんなもの?
今、プレスリリース配信と言えば、ネットリリース配信が主流になっています。PRTIMES、@PRESS、ドリームニュースなど、様々な配信メディアが存在し、大企業を含め、多くの企業、フリーランスが利用しています。あえて「メディア」と書いたとおり、これらのサービスサイト自体が膨大な情報量を持つようになり、自サイトだけでも月間で数千万のPVを叩き出すようになっています。
もちろん、弊社もご提案させていただくことが多く、数万円の費用は発生しますが、使い方と考え方次第で、その費用の分は確実に回収できる、プレスリリース配信においては一番効率的な方法と言えます。
プレスリリース配信のタイミングについて
プレスリリースを配信するタイミングについては様々な考え方があり、さらに商品や業界によっても微妙に変動すべきときもあるため、一概に言うことはできませんが、マスコミの取材を受けることが目的のプレスリリースの場合は、最低でも2週間前には配信している必要があるでしょう。
ターゲットとなる記者にもスケジュールがあるので、その調整をするための余裕期間として2週間くらいは空けるのが常識であると言われています。
さらに、雑誌であれば印刷工程の都合もあり数ヶ月前に出す必要がある場合もあり、逆にテレビの場合は、数日前でも即決で取材に来てしまう(逆に早すぎて混乱する)ことも多々あるため、一概にこのタイミングということは難しいため、状況に応じてベターなタイミングを探しましょう。
何度も送ることを前提に計画すべき
ただし、「必ずそのネタを探している記者が見ているとは限らない」という発想の中で言えば、送る回数を増やして少しでも目にとまる確率を上げる考え方も重要です。一度出しただけで、「プレスリリースなんてムダ。実際何も起こらなかったから!」と考えてしまうのは早計です。
弊社からご提案する際は、3回同じネタでプレスリリースを送ることをオススメすることもあります。記者にとっても繁忙期はあり、大きな事件事故が合った場合は、すべてのネタが吹っ飛びます。そんなときに届いたプレスリリースは相手にされるはずもない自覚があれば、たった一度でなんとかしようとは思わないのではないでしょうか。
弊社の事例としても、一度でうまくいく事例も多々あるのですが、年間通して何度もチャレンジしてようやく取材が来るということもあります。正直言って運の要素も大きいですが、少なくともプレスリリースというアプローチをした上での結果なのは間違いありません。
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